ユネスコ無形文化遺産 京都祇園祭綾傘鉾保存会

綾傘鉾について

綾傘鉾の復興

綾傘鉾の復興

元治元年(1864)の大火で大部分を消失した綾傘鉾は、明治12年(1879)から17年(1884)まで原形の徒歩囃子として、山鉾巡行に復活しました。しかし、残念ながら明治17年以降は完全に途絶えてしまいました。それが、昭和54年(1979)、綾傘鉾町ともいえる善長寺町の人たちの苦労と努力によって、約100年ぶりに復興が成し遂げられたのです。以後、綾傘鉾は毎年山鉾巡行に参加するようになり、現在に至っています。さらに今では山鉾巡行中、最大級の長さを誇る列までになりました。

綾傘鉾の懸想品「垂り」

綾傘鉾には、二基の鉾が存在します。傘部は直径2.6mの緋綾の天蓋となっており、頂には一基に御神体とする木彫りの金鶏象(右足に鶏卵をつかんでいる金鶏)と、二基には松の木がそれぞれ飾られます。次はそれぞれに着けられる「垂り(さがり)」について紹介します。綾傘鉾には、2基の鉾が存在します。傘部は直径2.6mの緋綾の天蓋となっており、頂には1基に御神体とする木彫りの鶏と2基には松の木がそれぞれ飾られます。次はそれぞれに着けられる垂がりについて簡単ながらご説明をいたします。

綾傘鉾の歴史と囃子物 第1基

第1基

第1基とは巡行の際の前側の鉾です。この鉾の懸装品「垂り」は、平成6年(1994)に製作されました。祭りの期間中は善長寺町の大原神社内に展示されており、その美しさや精巧さが細部までじっくりと御覧いただけます。この垂りは、元々当町内に住んでおられた梶居家(梶居藤次郎さま・龍助さま・よしさま)より寄贈されました綴織「飛天の図」です。この飛天の図の元は、「ひのやくし」の通称で知られる法界寺の阿弥陀堂内陣壁画の飛天です。
また、鉾の胴体の欄縁や金具は、平成6年の建都千二百年記念として京都文化博物館で開催された、祇園祭展の出展の際に新調されたものです。

綾傘鉾の歴史と囃子物

第2基

第1基の後ろに巡行する鉾で、懸装品が製作されたのは昭和48年(1973)です。この鉾は巡行に復活した当初から使われている鉾です。この鉾の懸装品「垂り」は、人間国宝の染色家・森口華弘さん寄贈の友禅染「四季の花」です。

もう一組の垂り

昭和54年の巡行復活時から、綾傘鉾は2基の傘鉾を出していました。綴織「飛天の図」の寄贈以前に使われていたもう一組の垂りが存在します。現在、綾傘鉾の会所がある大原神社内で会所飾りとして展示され、残念ながら山鉾巡行では使われなくなりました。この垂りは、西陣織物工業組合さまにお願いして西陣の織屋さん28軒によって共同製作していただきました。

綾傘鉾囃子方保存会(壬生六斎念仏保存会)

綾傘鉾囃子方保存会(壬生六斎念仏保存会)

【綾傘鉾と棒振り囃子】でも述べられていますが、現在、綾傘鉾棒振り囃子は壬生六斎念仏保存会の方々によって演じられています。棒振りの具体的な内容についても、歴史と共に先のページで述べてありますので一読いただければ幸いです。
祇園祭宵山の三日間、綾傘鉾の南東側に設けた綾傘鉾後援会席において、夕刻から数回、棒振り囃子が演じられます。囃子方のみなさんは、壬生六斎念仏保存会の方々で、祇園祭が終了すると8月には、壬生寺で先祖供養の盆行事として壬生六斎念仏踊り(みぶろくさいねんぶつおどり)を奉納されています。壬生六斎念仏踊りは、京都市の「壬生(みぶ)」という地域でおこなわれる六斎念仏踊り(ろくさいねんぶつおどり)のことです。略して「壬生六斎」といいます。詳細については、壬生六斎念仏講中のホームページをご覧ください。

会所飾りと粽

会所飾り

会所飾り

綾傘鉾の会所は、善長寺町内にある大原神社の中にあります。祇園祭の期間中、大原神社境内を飾り付け、懸想品「垂がり」をはじめ、江戸末期に焼亡した“曳き鉾版綾傘鉾”の模型や巡行で使用する御面(新旧2種)、明治期の祇園囃子の譜面など、貴重なものを展示・公開しています。

厄除け粽

厄除け粽

“粽”というものは元来、厄除けを主な御利益としています。祇園祭の“粽”も、祭りの目的が厄除けであることから同様のことが言えます。しかしながら、各鉾町の祭神や御神体によって「厄除け」にプラスして、本来とは異なった御利益を付与しているのがほとんどです。*このような各鉾による御利益の違い・内容は、会所飾りをおこなっている大原神社でお尋ねいただければお答えいたします。

綾傘鉾の“粽”は厄除けと、大原神社にちなみ、“縁結び・縁故守り”という御利益があります。当鉾や、粽がご縁となってカップルが誕生したり、恋が、愛が、結婚へと進んだ方も多数おられます。御礼参りとして、大原神社にお越しいただいた方々から、このような喜ばしい、嬉しいご報告をいただくことも多々あります。ご縁を信じて、粽ひとつどうですか。

※このページは京都市の「大学地域連携モデル支援事業」の助成を受けて作成いたしました。